十月も下旬だというのに、ちょっと動いただけで汗ばむような陽気が続く日々でした。当然、教室や廊下の窓は全開です。そんなある日の放課後、職員室に戻りがてら廊下の窓を閉めていると、通りかかった中学生が一人、黙って手伝ってくれました。中1でしょうか、クレセント錠をかけるとき、ちょっと踵を浮かせて腕を伸ばしています。自分が開けた窓でなくても、そして誰に頼まれなくても自然にそんな行動ができる彼は、とてもかっこよかったです。授業や部活動ではない場面だからこそ出会えた、小さな紳士でした。投稿:高校国語科教諭