7月28日〜7月29日の行程で宗教部主催の黙想会が行われ、
山梨県にあります清水房さんにお邪魔しました。
本校はカトリックの学校ですが、今回の黙想会には大きな目的が2つあります。
広く宗教や日本を知り、宗教や宗派を超え、心の修養の共通項を見つけるためと、
初代校長ピエール・ロバート先生が、武士道を含む日本の文化に憧れ寺院の和尚様と意気投合していたことから、その精神を学ぶためです。
1日目は身延山を登り、久遠寺まで行きました。
ここには日蓮聖人のお堂があり、ご開帳式がとり行われました。
その後の説教では、鎌倉時代に現在の千葉出身であった日蓮聖人が千葉の方向に向かって父母に想いを馳せていたという逸話から、ご先祖によって生かされているこの命を大切にしようとのお話がなされました。
夕食は清水坊の大広間でいただきました。
食事の前に食法(じきほう)と呼ばれる感謝の祈りを行い、お膳スタイルでした。
地元身延の湯葉など新鮮な食材で、どの料理も美味しく、生徒は皆残さないで食べていました。
夕食後、一息つき、清水房本殿にて、唱題行を行いました。
唱題行とは「僧俗一体(そうぞくいったい)の修行」とされ、僧侶と一般の方とを分け隔てなく行う行法で、日蓮宗では、「唱題正行」と呼び、最も大切な行(ぎょう)として位置づけられています。電気を消し、太鼓の音に合わせて、1時間「南無妙法蓮華経」と一心不乱に唱え続けます。近隣の方々も参加し、生徒は圧倒されていました。
この「唱題行」の詳しい説明は翌日に行われました。
2日目は朝4時半に起床し身支度を整え、ロープウェーにて久遠寺に移動し、朝のお勤めに参加しました。
お勤めでは、大きな本殿の中で、全国各地海外から来る日蓮宗信者のための功徳がなされました。太鼓の大きな音に合わせて、多数の僧侶たちが一斉に法華経の経典を読み上げていく様はまさに圧巻でした。
また帰りの階段が急で、修行場という意味合いにピッタリでした。
生徒たちは初めてのことばかりだったと思いますが、さまざまな価値観にふれ、当たり前の日常を違った考えで見られるようになることと思います。